データベース化提案への流れ(第3回) カタログの自動作成後…
「データベースってなんだろ…」
「具体的に何ができるの?」
「導入する上でのメリットやデメリットは?」
などの疑問を事例と考察によって記述していきますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
カタログの自動作成後…
その百貨店さんのカタログ作成は非常にスムーズでメーカーさんからも評判がよく、成功した事例だったと思います。
さらに、合理化を進めたソフトウェアを開発することになりました。
adEDiXの開発
事例では印刷部分での成功でしたが、開発自体は印刷部分のみではなく、WEBページもカバーするということで、「XML」を使ったソフトの開発を行うことになりました。
これにデータ入力することで印刷物、WEBページ、携帯サイトまで作れるというものです。
これを印刷物やWEB制作ともに持っておられる印刷業界各社に説明し、売り込んでいこうという戦略です。そして[ adEDiX ]が完成しました。
データベースにデータを戻す
adEDiXの狙いとしては、ひとまず印刷業界。『第1回 データベース化、過去の事例』で紹介した案件をクリアした後ですからその流れで。
印刷業界は値段の叩き合いで非常に苦しく、各社何か武器が欲しいという状況でした。
![]() 通常の流れ(弊社からの提案) |
![]() |
![]() 印刷業界のDBを使用する際の要望 |
どうやらデータベースそのものの認識が違うようです。
『船頭多くして、船、山に登る』
このようなことわざがあるように、多くの人間がデータベースにアクセス、指示をすることによってデータベース内データの鮮度が落ちていきます。
印刷業界以外の人にはなぜ?と思うかもしれませんが、WEBの動的ページと違い、データベースとの同期は印刷物を作るうえではできません。(2009年1月24日現在)
では、どのように印刷物にデータを落とし込むかというと、『xmlファイル』や『csvファイル』などを印刷物を作成するソフトウェアで流し込む必要があるため、 WEBサイトでいうところのデータの同期が切れてしまいます。
本のような印刷物を作成する上で作成する時間的コストはWEBサイトのそれとは差があります。 印刷物を先行で作成した上でデータベースに落とし込む場合、次年度の作成やアイテムの追加、削除に対して対応がどうしても遅くなります。
クライアントの理解は早かった
というわけで、せっかく開発したにも関わらず全く受け入れられず、非常に残念な結果となりました。
が、無駄ではなく、データベースの考え方や技術は格段に進歩したので、次の開発に役立ちました。
次はカタログやECサイトを導入・展開している地元のギガスーパーにアプローチしました。
早いうちに導入後のビジョンが見えたようでした。
ただ、データベース管理者や作業者が必要なため、『人件費の増加』+『教育に割く時間がない』ため、一歩が踏み出せない様子でした。